お金を貸してくれるところを探すなら、銀行あるいは貸金業者かを選択することになります。
この銀行と貸金業者は、「個人にお金を融資する」という同じ業務を行っていても、さまざまな違いがあるのはご存じでしょうか。
ひとつ根本的なところで例をあげると、銀行と貸金業者では守るべき法律がそれぞれ異なります。
銀行は「銀行法」の定める規定のもと、個人への融資を行います。
対して、消費者金融は「貸金業法」の定めに従い、融資を行っています。
従う法律が異なれば、行う仕事が似通っていても細部で違いが出てくるのは当然のことです。
そこでここからは、具体的にこの二者はどのような違い、特徴があるのかについてを主に個人向け融資に関する最近の流れを踏まえながら説明していきたいと思います。
目次
「高利」で「借金漬けになる!?」ってほんと?貸金業者を正しく知ろう!
消費者金融に代表される貸金業者の一般的なイメージはどのようなものでしょうか。
もしかすると、一部の映画のようにとにかく高圧的な取り立てを行ったり、高利でたちまち利用者を破産に追い込んだり…といったマイナスイメージを強く持っている人が少なくないかもしれません。
これは一概に面白おかしく貸金業者の事実を歪曲したものというわけでもなく、過去に起こった問題ゆえにいまだにつきまとうイメージの産物なのです。
「貸金業法」が改善されるまでの過去の貸金業者
ではそのマイナスイメージがついた理由のもとはどこにあるかというと、貸金業法が改正される以前の時代にさかのぼります。
貸金業者が従うべき金利を規定した法令には、「出資法」と「利息制限法」という二つの法律が存在します。
貸金業法が改正される以前までは、この利息制限法の上限金利を上回りながらも出資法の上限金利を下回るため懲罰対象とはならない「グレーゾーン金利」が存在していました。
出資法の上限金利が29.2%でしたので、これに近い金利での融資の契約が行われていたということです。
今の一般的なローンの金利から考えると、かなり高い数字であり、支払いに行き詰まりやすくなるほどのものだということは、一目瞭然です。
そして支払いに滞り、返済のために別の貸金業者から借りるのを繰り返す多重債務者を多く生み出し、自己破産や自殺に追い込まれるケースも増えるなど社会問題化していったのでした。
これをきっかけに貸金業法は改正され、グレーゾーン金利は「違法金利だった」と裁判でも認められて撤廃されるに至ります。
改正の際には、一部の貸金業者で横行していた高圧的な取り立てなど威圧的な行為を具体的に禁じるなど、全体的に規定を厳格化し、利用者に精神的・金銭的な不利を生じさせないような工夫が施されました。
さらに違法金利だと認められたグレーゾーン金利での契約は、「余計に利息を支払わされた」としてその利息の返還を求める過払い金請求が行われるようになり、貸金業者に金銭的なダメージが加わることになりました。
法律改定と過払い金請求による金銭的負担や社会的な糾弾を受け、貸金業者も利息による利益確保から大きく業務方針を転換して生き残りを図っていくようになっていきました。
貸金業法が改正されてからの貸金業者
改正された法律などの影響から、業態を大きく変えた貸金業者。
では、具体的にどのように変わったのかをあげていきましょう。
業者自体への規則強化
多重債務の問題がクローズアップされると、貸金業者の強圧的な取り立てなどの問題も表面化するようになりました。
もちろんすべての業者があくどい手法を取っていたわけではありませんが、業界として見逃すわけにはいかず、あえて規制の文章を加えるほどに目につくものであったのは確かです。
改正貸金業法では、自宅や会社へ押しかける等の強圧的な取り立てを禁じ、その回数についても制限が設けられました。
契約時にも明確に金利や返済条件を示した書面を交わすように付言されています。
そうしてこうした規定上で問題があるとみなされれば、金融庁より業務改善命令が下されることも明示されました。
この改正を受け、貸金業者の登録数は大きく減ることになりましたが、あくどい手法を行う業者が多く撤退したとみられるため、業界そのもののクリーンアップに一役買ったという意味では良いきっかけだったと言えるでしょう。
総量規制の導入により貸し過ぎ・借り過ぎを未然に防げるように
総量規制とは、収入の3分の1以上を超える額を借り入れることはできないと定めた法律です。
この規制により、無職や専業主婦のような無収入の場合には、基本的に貸金業者からお金を借りることはできなくなりました。
多重債務者の問題は、貸金業者の高金利での融資も要因のひとつでしたが、自身の返済能力を理解せずに借り過ぎてしまった利用者のほうにも原因がありました。
そのためこういった規制が設けられ、多重債務者の発生に歯止めをかけようとしたのです。
利用者のためのサービスの増加
法改正により、貸金業者は利息収益頼みで利益を得るという営業方針から、業務を転換させていくことになりました。
つまり利用者に自社の商品を選んでもらうような工夫が必要となり、その結果、利用者にとって使いやすいサービスが増加していったのです。
「無利息期間30日間で利息負担を軽減する」「ネットだけで契約を完結できる」「女性限定サービスを設ける」など、こういった利用者にとってメリットの高いサービスが現在これだけよりどりみどりなのには、そういった経緯があったのです。
こうして現在では、選んでもらうための個性を感じる商品が多く貸金業者から販売されるようになり、利用者がより自分のニーズや好みに従って商品を選べるようになりました。
ただ今も昔も変わらないのは、借りる側にも借りる責任、果たすべき義務があるということです。
それは、借りたお金をきちんと約束通り返すということです。
確かにかつては貸金業者は暴利によって返せなくなる可能性の高い契約を行うことがありました。
けれど、借りる側も全く責任がないというわけではなく、そもそも返せる見込みのないお金を借りてはいけなかったのです。
それはもちろん現在でも変わりありません。
借りるときにはしっかりと返済計画を立てて、あくまでひとときのピンチバッターとして貸金業者を利用するようにしなくてはいけないのです。
「最近審査が厳しい」噂の真実は?「金融庁に怒られた?」ってどうして?銀行の今とこれまでを知る!
それではもう一方、銀行について見ていきましょう。
銀行はご存じのように、個人への融資は多くの業務のなかのひとつに過ぎません。
ただ近年、個人向けのローンによる利益の割合が増えていく銀行の数が増加し、そのことが金融庁の目に留まり、お咎めを受ける事態へと至りました。
どうしてそのような事態に至ったのでしょうか?
改正貸金業法の施行が銀行のカードローンビジネスを加速化させた!?
銀行は、ビジネスとしてもともと個人向けローンに力を入れてはいませんでした。
しかし銀行も、長引く低金利の影響での収益悪化、保険や投資信託といった利益率の高かった金融商品の販売にも法律改正を受けて足かせをつけられ販売数を減らしていました。
また、銀行の倒産が相次いだ影響で企業向け融資が適切に行われているかを金融庁が監査を行うようになりました。
企業への融資においてきちんとリスク管理を行っているかをチェックされるようになったため、リスク軽減のために企業への融資も縮小せざるを得ませんでした。
これらが銀行の経営状況を厳しくさせていっていたときに、貸金業法の改正の影響を受けて販売実績が伸びていったのが個人向けローンだったのです。
その一方で、法改正によりそれまでの業態では利益を確保しにくくなった消費者金融では、銀行と提携する動きが活発になりました。
そうして、直接銀行傘下となった業者もあれば、銀行の販売する個人向けローンの保証会社となりその手数料を収益とする業者もありました。
銀行のローンの詳しい説明を見れば、保証会社に消費者金融を使っているところが多いことに気づくことができるでしょう。
銀行窓口で販売されている各種保険のようなもので、表の名前に保険会社そのものの名前を使わず自行名を名乗っているだけだと考えればわかりやすいかもしれません。
この販売システムは、銀行と貸金業者が生き残っていく・利益をあげていくための方向性が一致したためであり、違法でもなんでもありません。
問題はこのシステムにより、銀行が飛躍的にローンの販売実績を増加させていったことにあります。
2015年には銀行のローンの融資実績が貸金業者のそれを上回り、CMや宣伝も日常的に目につくようになってきました。
さながら、かつて社会問題化した貸金業者の全盛期のように。
そうして事態は金融庁がストップをかけるところにまで至っていきます。
金融庁も声をあげた銀行のローンの問題点
融資が本業である貸金業者の実績を上回るほどの販売実績を銀行が現わしてくると、次第にその問題もメディアなどにより表面化してきました。
融資額が大きいことには、ただ「モノを売った」という事実以外に、「金利をつけて返さなければいけない契約が増えている」、つまり債務者を増加させているという事実が潜んでいます。
もちろん真っ当に返済していけるのならば問題がありませんが、その契約がきちんとした審査のもと行われたものかどうかが肝要なのです。
収入状況などから返済が難しいと半ばわかっていながら契約を交わしたのなら、それはかつての貸金業者と同じようなものです。
事実、融資額の増加とともに銀行ローンの多重債務者、自己破産者を多く引き起こしていることがテレビなどで報じられるようになりました。
そもそも経済というシステムの根幹にかかわっている銀行が、そのような事態を引き起こしているのはゆゆしき事態だととらえられても仕方のないことです。
金融庁は2016年に重い腰をあげ、銀行のカードローンの営業や販売、審査方法に問題がないかを審査すると発表しました。
銀行も報道や金融庁のこの動きを受け、2017年4月よりローンの販売において審査を厳格化するなど、過剰融資を抑制するようになっていきました。
およそこの時期から、テレビCMで銀行のローンの宣伝をあまり見かけなくなっていったはずです。
こうしたローン販売を抑制する動きを銀行が取り始めたなか、さらに金融庁は2017年9月には特に借入残高の多い12行に立ち入り検査を行い、その結果を公表。
同年4月の銀行側の「自主規制」が進んだ成果が一定見込めるものの、利用者の状況把握や信用情報の精度に改善が必要などといった指摘を行いました。
こうして銀行ではカードローンの契約に収入証明書の提出を必須としたり、収入の2分の1もしくは3分の1以上の融資を行わない自行での規定を設けたり、と新規融資を抑制していくことになりました。
現在の銀行系カードローンの実情
全国銀行協会や金融庁からの直接の指摘や是正勧告を受けて、銀行のローンの販売の審査は事実厳しくなりました。
審査の厳格化とともに、「即日融資」も不可能となるなど、それまでのサービス内容の変化ももたらしたので、利用者側にとっては使いにくくなったと感じることもあるでしょう。
ただ貸金業法の改正と同様に、借金問題を抱える利用者を減らすためのものですから、物足りないと感じる人は逆に自分が身の程以上に借りようとしていたことに気づくべきだといえるかもしれません。
銀行と貸金業者、どう使い分けて付き合っていけば良い?
それでは最後に、それぞれの最近の流れを受けて銀行と貸金業者のローンをどのように使い分けて使っていけば良いかについて、まとめてみたいと思います。
銀行を選んだほうが良いケース
銀行にも総量規制の導入を、と日弁連などから要望は出ているものの、今のところ銀行ではその導入予定はありませんので、無職、主婦など自身で収入を持たない場合には銀行のローンを選ぶほかありません。
最近ではニーズを細分化した商品が販売されていますが、特に主婦向けに絞った商品というのもネット専業銀行などで見つけることができますから、こういった商品から選択すると良いでしょう。
もっとも、一般的な銀行のカードローンでは審査を厳しく取ってきているため、契約は難しいという実情もあります。
また、収入に安定性が充分にあり返済計画も自身できちんと立てている、もともと取引のある銀行で手間を省いた契約を行いたい、融資も急がない、そういった条件が満たせれば銀行のカードローンを今選んでも審査に通る可能性は低くはないはずです。
いずれにせよ昨今の事情を鑑みると、銀行のカードローンを選択するときには、融資条件をしっかりと確認して審査に通る資格を満たしているかをよく吟味してから行動したほうがいいといえます。
貸金業者を選んだほうが良いケース
貸金業者のローンは利便性に富んだサービスを提供していますので、個々の事情や好みにあわせて商品を選択することができます。
たとえば30日以内に収入のメドがあって、それまでに完済が可能だというのであれば、無利息期間30日間を設けているサービスを利用すれば利息を支払わずに完済できます。
店頭やATMに出向く暇がなければネット完結できるサービスを、同性の女性に対応してほしいというなら女性限定の商品、と細かな要望に対応できるものも少なくありません。
ローン商品はそれこそ星の数ほどありますので、そういった特長から商品を絞っていく方法をとれば無駄が少ないでしょう。
もちろん最終的に決める前に、金利や返済方法など基本的な契約内容をよく理解し、返済計画をシミュレートしておくという準備を怠ってはいけません。
最後に…「ご利用は計画的に」を厳守したローン契約を!
貸金業者と銀行、それぞれがそれぞれの事情でもって、今の事業形態になっていったのはこれまで書いたとおりです。
かつての企業側に問題があったことは確かですが、同時に利用者側にも「契約してくれるのだから問題がないはず」という甘えがなかったとも言えません。
契約のときに本当に自分がこの条件で返済できるのか、考えなければいけなかったのです。
つまり、多重債務者や自己破産者を減らしていくためには、金融機関だけでなく、利用者側の意識改善も伴っていくことが重要だということです。
そのための警句が、ローンの広告で必ず使われている「ご利用は計画的に」というフレーズです。
借りるときにはまず自分自身が契約の内容を十分に理解してサインすること、そしてもし何らかの事情で返済が厳しくなったなら第三者に相談を必ず行うこと、安易に借入を増やさないこと…こういった意識をもって利用すれば、ローンは有効なお金のピンチの解決方法として、あなたの人生に役立ってくれることでしょう。
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