住宅ローンの基礎知識

住宅ローンっていつまでに返済すべき?返済期間や計画の立て方について

何年・何十年単位の付き合いになる住宅ローン。その返済計画に関しては、長いからこそイメージしづらいと感じる人も多いと思います。

「自分の年齢からして、いつまでに返済すべき?」
「住宅ローン控除を考えて最初は長期間の設定にした方がお得なの?」
「最初は長期にして、余裕ができたら繰り上げ返済するカンジでもいいかな?」

そんな疑問を解決できるよう、返済期間や計画の立て方について解説します。

返済期間の考え方

一般的な制限

まず今の住宅ローン商品として、返済期間の最長は35年としている商品が多いです。

また、年齢制限として借り入れ時は65~69歳、完済時は75~80歳という基準が一般的になっています。

実は住宅ローン自体に「80歳までに完済する」という前提があるのです。団体信用生命保険の保障を受けられる年齢について、80歳までという制限があるため、ほとんどの商品はその年齢までに完済することを条件としています。

上記の年齢については新規借り入れでも借り換えでも同じため、年齢の上がった借り換え時にはより意識するかもしれません。

年齢制限を含めた借り換え条件については、こちらの記事でも解説しているので紹介しておきますね。

住宅ローン借り換えの条件は?どこまでOKなの?借り換えに踏み出す前の心配を解消しよう!

おすすめの完済年齢

ということで、ほとんどの場合で「完済年齢が75~80歳まで」という制限があるわけですが、できれば「退職前までに完済する」というのがおすすめです。

退職前に返済できた方が生活も心理的にも楽になります。

例えば年金生活となった場合、現役時代のような収入がない中で、毎月の返済に加え今後も返済すべきローンが残っているとなると、やはり負担を感じてしまいそうですね。

完済しておけば、退職金をもらった時などにも心置きなく「老後の生活資金」として考えることができます。

とはいえあくまで理想ですので、生活が困窮してしまうような無理な返済計画にならないように注意は必要です。返済期間の短縮に関する注意点は、後半で紹介します。

住宅ローン控除

では逆に、返済期間を長くすることのメリットとしては何があるでしょうか。

返済期間が長いと当然、総返済額は利息で増えてしまいますが、代わりに毎月の負担は少なくなります。

さらに場合によっては「住宅ローン控除」の対象になれるかもしれない、ということもメリットとして挙げられます。

「住宅ローン控除の恩恵を受けてから、そのあとは繰り上げ返済でサッサと返済しよう」と考える方もいるのではないでしょうか。

とはいえ実は、住宅ローン控除は「借入金額と所得税の額が高い」のであればメリットがありますが、それらが低いと利息などのデメリットの方が大きくなってしまう、というケースも十分あり得ます。

「自分の場合は実は返済期間を短縮した方がメリットがあった」ということも考えられますので、トータルで考えてどちらがメリットがあるか、あらかじめ計算しておくのが大切になってきます。

また、次の項目で紹介しますが、繰り上げ返済が難しくなってしまうケースも考えられるため、安易に繰り上げ返済をあてにするのは避けた方が良いかもしれません。

なお、夫婦で住宅ローン控除を狙うのであれば、別々に分割して住宅ローンを組んで、より「住宅ローン控除」の恩恵を受けるという方法も取ることができます。

住宅ローン控除に関しては以下の記事でも紹介しているので、気になる方は参考にしてみてください。

住宅ローン控除額の計算方法と年収や扶養人数、借入額別の減税額目安表住宅ローンの残高に応じて所得税や住民税を控除してもらえる、住宅ローン控除。ここではその計算方法と、年収・扶養人数・借入額を考えた3パターンの減税額目安表、そして簡単なシュミレーション方法の紹介をします。...

短縮するメリットと注意点

前述したように、できれば退職前など早めに返済できた方が、その後の生活も心理的にも楽になります。何より利息が少なくて済むので総返済額も少なくなりますね。

返済期間の短縮には、最初の頭金・返済期間の設定を考えるか、あとから繰り上げ返済をするかといった方法があります。

返済期間を短く設定する

長期間借りれば借りるほど、それだけ利息が発生します。そのため、月々の返済額を高く設定して返済期間を短縮することで、最終的に支払う総返済額を減らすこともできます。

ただし、無理して毎月の返済額を高くしすぎると、毎月の負担が増え、いざという時に手持ちの現金がなくなってしまうかもしれません。あまり無理をしないようにしましょう。

また、「あとから返済期間の延長」をすることは繰り上げ返済よりやや困難になります。短い返済期間の方がお得ではありますが、教育費など出費が増える可能性も考えて、無理のない返済計画を立てるようにしましょう!

結婚しない、または子供がいない場合であれば、より返済計画が立てやすい場合も多いと思います。ですので、返済期間を短めに設定するといった計画は、子持ちの夫婦よりも立てやすいかもしれませんね。

頭金を増やす、繰り上げ返済をする

同じく返済期間を短縮する方法として、まず最初に多めに支払っておく、または繰り上げ返済をするという方法もあります。ただしこちらも「無理は禁物」です!

資金に余裕がある時、またはボーナス月に多めに返済することができれば、それだけ早く完済することができるかもしれません。

ですが、直後に出費が増えたり、金利が上がる(変動金利の場合)といったことが発生して、手持ちの現金がなくなるといったことがないように注意する必要があります。あくまで余裕を持つようにすることが大切です。

また、繰り上げ返済に手数料がかかる場合もあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

さらに繰り上げ返済については注意点があります。

「とりあえず当面は長期返済として、余裕ができたら繰り上げ返済しよう」と考える場合もあるかもしれません。

しかし、あとから教育費や予期せぬ出費が増えたり、何かと使い込んでしまったりで結局繰り上げ返済できなかった、という場合も十分考えられます。

もちろん無理して短期間設定にすることはありませんが、安易に繰り上げ返済をあてにするのは避けた方が良いかもしれません。

借り換えをする

もしすでに住宅ローンを組んでいて、手数料などで繰り上げ返済がやりづらいといった事情があれば、「借り換え」というのも一つの選択肢になります。

繰り上げ返済しやすい銀行に借り換えたり、返済期間を短く設定し直したりといったことができます。

なお借り換えについては、十分にメリットがあると分かっている借り換えであれば、早く行動した方が良い場合も多いです。

借り換えのタイミングについて興味がある方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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みんなの平均

一般的にはどれぐらいの返済期間を設定しているのでしょうか。

平均として、ローン設定期間の25年、実際の返済期間は約14年となっているようです。

住宅ローンの設定期間が最大35年であることを考えると、意外と短い期間ですね。しかも、実際の返済期間も随分と短縮されています。

また、頭金の平均は約1,300万円とされています。最初に頭金を多く入れて期間を短くしていることがうかがえますね。

結婚しない、または子供がいない場合であれば、前述したように返済期間を調整したり、頭金を多くするといった計画は子持ちの夫婦よりも立てやすいかもしれません。

では、夫婦で住宅ローンを借り入れる場合はどのように返済するのが一般的なのでしょうか。

まず、ローンの名義は圧倒的に旦那さんの名義が多くなっています。

住宅ローン控除の話で「夫婦べつべつの名義でローンを組む」という選択肢もあると書きましたが、「奥さんのみの名義で組む」場合と合わせても全体の1割にも満たないようです。女性の社会進出が当たり前になっている現在としては、少し意外な気もしますね。

しかし、夫婦共働きであっても子供のことなど、もしもの場合に備えて奥さんの方で貯蓄をしておく、また、奥さんの収入があるからこそ月々の返済を増やして返済期間を短縮できる、といった返済計画も考えられますね。

共働き「だからこそ」の自由度の高い返済計画も、いろいろと考えられそうです。

一方で頭金に関しては、夫婦全体で60パーセント以上、さらに専業主婦の場合でも半分以上の家庭で、奥さんも頭金を出しているようです。

中には500万円以上の金額を出した場合も少なくなく、なんと奥さんが頭金を出したうちの10パーセント以上は1,000万円以上という金額でした。

収入や貯蓄がある奥さんであれば、頭金をできるだけ出して月々の負担を減らしたいと考える場合が多いのかもしれませんね。ただ中には、奥さんのこだわりを住宅に反映するためという理由や、離婚した場合も考えて共有名義にしておく、といった場合もあるようです。

もしどちらかが専業主婦・主夫の場合、貯蓄の中から「いざという時のためのお金」を残して、頭金を多めに払っておくのも良いかもしれませんね。

独身、子供の有無、共働きかどうかやその他の事情によって、それぞれに合った返済計画があると思います。返済計画を練るときは、ここで紹介した注意点などを参考に、頭金・返済期間・繰り上げ返済などのバランスを考えながら練ってみてください!

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