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住宅ローン借り換えに良いタイミングとは?おすすめの金利タイプも含めて紹介します
住宅ローンの借り換えについて
人生最大の買い物と言われる住宅の購入。自分でしっかり検討して選んだはずの住宅ローンですが、時間の経過や社会情勢の変化によって、より条件の良い住宅ローンが出てくることもあります。
そんな場合に検討するのが住宅ローンの借り換えです。
借り換え先にしたい新たな金融機関(要は銀行ですね)からお金を借り入れ、そのお金で現在の住宅ローンを完済することで、住宅ローンの返済先を変更します。
何度でもできる?
実は、住宅ローンの借り換えは回数制限がありません。借り換え先の銀行があれば、何度でも借り換えることができます。
「じゃあ金利が下がるたびに借り換えれば、最高にお得!?」と考えたいところですが、諸費用や残金・残年数を考えると、実際にはそう何度も借り換えしないことがほとんどです。
となると、気になるのは借り換えのタイミングですよね。
一番良いタイミングは?
では、「いつ」借り換えを実行するのが一番お得になるのでしょうか?
答えは「住宅ローン借り換えのタイミングは、『一番』をひとくくりに定義することはできない」です。
「いや、真面目に答えてよ!」と言いたくなりますよね。
すみません…契約内容・年数や社会情勢によって注意すべき点が違ってくるため、一概に言うことができないのが実情です。
しかし、検討すべき、またはより「ベター」と言えるタイミングは存在します!
住宅ローン借り換えに良いタイミングを見極めるには何を検討すれば良いのか?そのうえでベターと言えるタイミングとは?
この記事では以下の形にまとめました。
- 金利差、残額、残りの返済期間
- 諸費用
- 金利の種類
- 団信、付帯特典、繰り上げ返済のしやすさなど利便性
- 現在の住宅ローンを組んでいる銀行に、金利の引き下げを相談(借り換え試算も持参)
- 自分の状況が変化する時
- 早めの時期
何を検討すれば良いの?
金利差、残額、残りの返済期間
分かりやすいのは金利ですね。しかしそれだけで判断するのは危険です。
金利が現在の住宅ローンよりも0.3%下がっていれば借り換えドキという指標も聞きますが、金利以外の要素も考えるとあまりメリットが無い、といった場合も十分考えられます。
一般的に推奨されるタイミングとして、以下に当てはまる場合に借り換えれば、メリットが得やすいと言われています。
- 借り換え前後の金利差が1%以上ある
- ローンの残額が1,000万円以上ある
- 残りの返済期間が10年以上ある
とはいえ、上記に当てはまれば絶対超お得!と言えるわけではありません。逆に当てはまるまで借り換えすべきではない、とも言い切れません。他の要素についても試算・比較して、メリット・デメリットを考えてから実行することが必要です。
他の要素としては、以下で紹介する諸費用や金利の種類、その他特典などが挙げられます。
諸費用について
諸費用とは、住宅ローンを組む際に発生する費用のことです。借り換えの場合も毎回、保証料・事務手数料・印紙代・登記費用といった諸費用がかかります。返済額の軽減分から差し引いて、どのくらいメリットが残るのか考える必要があります。
逆に、前倒しで完済すると保証料の払い戻しをしてくれる場合も、銀行によってはあるようです。気になったら現在借りている銀行はどうか、確認してみましょう!
金利の種類の変更について
金利の種類には大きく分けて、変動金利タイプと固定金利タイプがあります。
借り換えの際にこの金利の種類を変更する場合、それぞれの特徴をよく理解したうえで変更することが必要です。最初に住宅ローンを決めたときと同じく、自分に合った金利タイプを選ぶことが「おすすめ」になります。
しかし、借り換えならではの注意するべきポイントもあります。
たとえば、固定金利期間が終了するのを待って変動金利タイプへの変更を考える場合、一見返済額が減るように見えても注意してください。
固定金利タイプは、変動金利タイプよりも金利が高く設定されており、変動金利タイプに借り換えると返済額が大きく軽減されることが多いです。しかし、変更後に金利が上昇した場合は、長期的に見て返済額が増えてしまうリスクもあります。
逆にもし金利が下がる見通しがあり、もろもろ検討して変動金利タイプに変更しようと決断したなら、固定期間が終了するまで待つ必要はありません。
健康上の問題や転職等による職の問題が発生する前に借り換えてしまうことも大切です。
固定金利の大幅な優遇期間や他に理由がある場合は別として、固定期間終了を待つ必要は無いと理解しておきましょう。
その他特典など
住宅ローンに付くさまざまな特典や、システム等の利便性も、重要なメリットのひとつです。時代に合わせて商品も進化しているので、前にはなかった「自分にピッタリ!」という商品が見つかるかもしれません。
3大疾病の返済免除特約が無料で付いてくる団体信用生命保険(いわゆる団信)や、買い物時の割引といった特典が利用できる住宅ローンもあります。
また、繰り上げ返済が無料だったり、インターネットから手軽に手続きができるといった利用のしやすさも、充分比較のポイントになります。人によっては対面相談の可否もチェックポイントになりそうですね。
長い期間返済し続けることを考えると、支払い等の手間もできれば減らしたいものです。その銀行の各種提供サービスもチェックしてみると、自分にとっての意外なメリットが見つかるかもしれません。
借り換え以外の選択肢
上記の要素について、他銀行への借り換えを試算して比較すると、借り換えすべきかどうかが見えてくると思います。しかし一方で「借り換え以外の選択肢」というのもご紹介しておきます。
現在の住宅ローンを組んでいる銀行に、金利の引き下げを相談してみるというのも、実はアリです。特に低金利で借り換えが頻発するような状況では、銀行も顧客を引き留めたい気持ちがあると思います。
もちろん借り手の返済能力や求める条件によっては、相談に応じてもらえない場合もあり得ます。ですが、借り換えにかかる諸費用や手間を考えると、それだけで大きなメリットです。
さらに、他銀行への借り換え試算資料を持ち込めば、より交渉しやすくなるでしょう!
借り換えを検討するタイミングの目安
上記のとおり、他銀行への借り換えを試算・比較すると借り換えのメリット・デメリットが見えてくると思います。しかしいつ検討するのが望ましいのでしょうか?
ベターと言えるタイミングとして「自分の状況が変化する時」と「早めの時期」が挙げられます。
「自分の状況が変化する時」は、検討するべきタイミング
「自分の状況が変化する時」として、以下のタイミングで、借り換えを試算・比較検討するのがおすすめです。
- 転職して勤続年数がゼロになる前
- 年収が下がって審査に引っかかる状態になる前(前年の収入が基準となるため、10月までの行動が目安)
- 「当初固定期間引き下げ型」の住宅ローンの優遇期間が終わる前
- 金銭的にゆとりが出て、繰上げ返済しやすい銀行に借り換えしたい時
- リフォームを検討していて、リフォーム資金も住宅ローンと一本化して借り入れたい時
現在の住宅ローンの優遇期間が終わり、メリットが大幅になくなってしまうといった場合は、借り換え検討、もちろんおすすめです。
しかし、ここでご紹介したい一番のポイントは「借り換え先となるプランの審査が通るかどうか」です。審査に通らない状態になってしまうと、借り換えすることはできなくなってしまいます。そうなる前に検討してみるのは、とても大切です。
これは、次の項目で挙げる「健康状態・担保となる住宅の価値が良いうちに行動する」に関しても同じです。
早めに行動するメリット
まず、住宅ローンの金利動向を正確に予想する事は困難です。機会をうかがっているうちに借り換え時期を逃してしまうよりは、試算・比較してメリットが出ると分かった時に借り換えることがおすすめです。
他にも、以下のような理由が挙げられます。
- 残金や残年数が減るとそれだけメリットも減る
- 狙っている商品が提供され続ける保証はない
- 時間経過で、住宅ローンの担保となる住宅の価値が値下がりする
- 健康状態が良く年齢が若いうちに団信の審査を受けたほうが良い
上記で紹介した「自分の状況が変化する時」のほかにも、自分で検討したくなることもあると思います。
- 残金や残年数が減るとそれだけメリットも減る
- また低金利になったらしい
- 隣のお宅が借り換えをしたみたい、うちも考えてみようかな
- 同僚がこのプランをメチャクチャ勧めてくる…
- 一定期間ごとに住宅ローンの見直しをしないと気が済まない
きっかけは様々だと思いますが、「試算・比較してメリットが出ると分かった時、もたもたせず行動する」それも借り換えタイミングとして十分おすすめです。