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金利が安い住宅ローンって大丈夫?お得なら嬉しいけど、安くなる理由はあるの?
住宅ローンを組もうとしたところ、とても金利が安い商品を発見したとします。
「手放しで喜んじゃう!」
「でもやっぱり何かウラがありそう、警戒する」
など、人によってさまざまな感想を持つと思います。
他にないような、本当に安い金利に出会えたら、正直大喜びして飛びつきたいところです。しかし明らかに安すぎるといった場合、「金利以外の条件」や「比べる金利を間違えていないか」を確認した方が良いかもしれません。
金利以外の条件に注意!
金利タイプを確認しよう
「とても安い金利だと思ったら、希望の金利タイプと違う○○金利だった」というパターンに注意が必要です。
主な金利タイプの種類として、「変動金利」「固定期間選択金利」「全期間固定金利」がありますが、この金利タイプによって設定金利が違ったりします。
変動金利は多くの場合、固定金利よりも安く設定されています。ですが市場の金利水準によってはいつ高くなってもおかしくありません。
資金に余裕があるか、短期間で返済する場合には適していますが、金利上昇リスクを理解しておくことも必要です。
また、固定期間選択金利も当初の金利としては、変動金利と同じかそれ以上に安く設定されていることがあります。所定の固定金利期間中に支出を抑えたい場合に合っている金利タイプです。
ただし所定の期間が過ぎた時に金利タイプを選択しなければ、自動的に変動金利に切り替わることが多く、その時の市場金利によっては金利が急激に上がってしまうリスクもあります。
市場や自分の状況によっては、金利がやや高めな設定の全期間固定金利が合っている方もいると思います。
目先の金利だけで判断をせず、金利タイプの特徴を理解して選ぶことが大切です。
この記事の後半にも書きますが、住宅ローンを選ぶ時にはまず最初に金利タイプを決めておくのがオススメです!
表示金利の種類について
金利の表示で、一つの商品に対して「店頭金利○○パーセントで優遇金利がコレ!そして適用金利が○○パーセント!」といったようにたくさんの金利がつけられているのを見たことがあるでしょうか?
金利と一口に言っても、店頭金利・基準金利・表面金利・適用金利・表示金利・優遇金利・キャンペーン金利などさまざまな呼び方が使われています。これらの呼び方を理解した上で選ばないと、本来比べるべき金利を間違えて比較してしまうかもしれません。
銀行によって違う場合もあるかもしれませんが、一般的には以下のような使われ方をしています。
- 店頭金利と基準金利、表面金利は「定価」
- 適用金利と表示金利は割引後の金利(「最大」割引後と考えた方が良い)
- 優遇金利やキャンペーン金利は基本的に引き下げ幅、ただし銀行による
まず、いわゆる定価となる金利があり、店頭金利・基準金利・表面金利といった呼ばれ方をしています。ただし現在、店頭金利のままで取引されることはほとんどありません。実際はここからさらに、割引やキャンペーンなどが適用されることになります。
割引後に適用される金利として、適用金利・表示金利といった呼び方が使われています。
ただし、この金利表示については注意が必要です。ごく一部にしか適用されないような厳しい条件付きの最大割引後の金利や、期間限定で当初のみ優遇されている金利である可能性もあります。
適用金利の上限下限や適用期間終了後について明記する銀行もありますが、一番低い金利のみを公表して商品を魅力的に見せたり、期間終了後にどうなるのか明記しない場合も多いようです。
後で「こんなはずでは」とならないためにも、分からないことは銀行にしっかり確認しましょう!
優遇金利やキャンペーン金利については、銀行によっては適用金利と同じ使われ方をするなど、ややあいまいな呼び方になっています。とはいえ、「引き下げ幅」や「引き下げ率」として使われることが多いようです。
計算式で表すと、一般的に以下のような関係になります。
上記のように、金利は呼び方によって意味が違ってくるので、例えばA銀行の店頭金利とB銀行の適用金利で比較しても、あまり意味がないということになりますね。
それを理解して、比較したい金利がどういうものか確認するようにすれば、間違った比較を防ぐことができます。
また、次の項目で紹介することですが、試算するときには金利単体でなく「この借り入れ・借り換えで支払う総額」で比較することも必要です。
諸費用を含めた支払総額を確認する
これ、大事です。大事すぎて「よく聞くよね」「分かってるよ!」と感じるかもしれません。
体系が複雑な住宅ローンでは、金利だけ・諸費用だけといった一つの情報から判断することはできません。金利だけ安く、その分手数料等を高くしているといったパターンも多いです。
ローンの返済計画のイメージをつかむためにも、この借り入れ・借り換えで支払うことになる「総額」で計算してみましょう。
年齢や職業などの条件
優遇金利等の条件だけでなく、住宅ローン自体にも条件や審査があります。主に支払い能力や信頼度を見極めるために審査や条件があるわけですが、先ほど書いたように、一番厳しい条件の低い金利でわざと商品を魅力的に見せようとする場合もあります。
しかし逆に、もし銀行から「信頼できる」「支払い能力が高い」と認められればどうでしょう?安い金利が適用されたり、多少の交渉に応じてくれる場合も考えられますね。
具体的に審査される条件として、健康状態が良く、返済期間と年齢から考えられるリスクが低い(高齢でない)ことをはじめ、以下が重要なポイントとなります。
- 健康状態
- 現在の年齢と完済時年齢
- 担保となる住宅の価値
- 勤続年数(転職後は0年となり、信頼度は低くなる)
- 職業(一般的に見た安定性)
- 他社借入案件の借入額の大きさ、件数、返済実績、遅延状況
借り換えの条件について気になる方は、こちらに審査・条件に関する記事があります。
住宅ローン借り換えの条件は?どこまでOKなの?借り換えに踏み出す前の心配を解消しよう!
また、住宅ローンを組む際の審査は、年齢や健康状態など、時間が経つと条件が悪くなりやすい項目も多いです。特に借り換えについては、時間が経てば経つほど残返済額も減り、メリットが減っていってしまいます。
十分にメリットがあると分かっている借り換えであれば、早く行動した方が良い場合も多いです。
自分に合った住宅ローンを探す早道
住宅ローンは複雑な体系をしているうえに、見るべき条件も多く、絞り込みだけでかなりの手間がかかりそうですね。
ましてや「これ金利安い!?」と期待していた商品がよく見ると自分に合っていなかった、なんてことになると、ガッカリと同時にどっと疲れてしまいそうです。
そこで、ここでは住宅ローンのおすすめの選び方や、少ない手間で金利等のメリットを得られるかもしれない方法を紹介します!
住宅ローンを選ぶ
現在はニーズに合わせて色々な商品が出てきています。うまく探せば自分に合ったお得な商品を見つけることができるかもしれません。しかし一方で、商品が多く絞り込むのも大変です。
そこでより効率的に探せる方法として、以下2点をおすすめします。
- 最初に金利タイプを決める
- 総支払額で比較する
前述したとおり、金利のみを見てもお得な商品なのか、自分に合っているのかは分かりません。まず自分に合った「金利タイプ」を決めてから比較し、諸費用も含めた「総返済額」で試算してみると選びやすいと思います。
自分に合う商品を絞り込みやすく、実際の金額を見た時の後悔も少ないと思いますので、おすすめです!
住宅ローンの選び方についてもっと知りたい方は、こちらの記事を確認してみてください。
銀行と交渉する
もし現在すでに住宅ローンを組んでいれば、この記事を読んでいる理由は「借り換え」のためかもしれませんね。
もちろんより良い借り換え先に変えるのも良いと思います。ですが、借り入れ中であれば「現在借り入れている銀行と交渉する」という選択肢も考えられます。
「今の住宅ローンが合っているけど、金利は高いんだよなあ」といった場合、今の銀行と交渉した方が、少ない手間で金利を下げられるかもしれません。借り換えの手間もないですし、手続きや特典など、さまざまな条件も現在のまま継続することができます。
銀行としても、特に低金利で借り換えが頻発するような状況では、顧客を引き留めたい気持ちがあると思います。
さらに他銀行への借り換え見積もり資料などを持ち込めば、より交渉しやすくなるでしょう。
また借り換えではなく新規借り入れでも、頭金を多めにしたり繰り上げ返済をすることで、銀行からの印象は良くなります。ただしその後の生活や、もしもの時の費用に困らないように、あくまでの無理のない範囲でとどめておくように気を付けましょう!
もし頭金や繰り上げ返済に回す「余裕があれば」、返済期間を短くすることで利息も減るので、それだけでもお得ですね。