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住宅ローンの金利

住宅ローンを組んだ自宅が地震で倒壊したらどうなる?被災した場合のローン減免制度についても紹介します

住宅ローンを組んだ自宅が地震で倒壊したらどうなる?被災した場合のローン減免制度についても紹介します

近年でも東日本大震災など、日本では身近な存在である地震。もしも地震によって、住宅ローンを組んでいる自宅が倒壊してしまったら、住宅ローンの支払いはどうなるのでしょうか。

記事の最後には、まとめとしてポイントを整理しています。

地震で住宅ローンを組んでいる自宅が倒壊。支払いは?

原則としては免除・減額されない

住宅ローンは購入「済み」住宅の支払い金を借金している、というものです。原則として、購入した住宅の状態により免除・減額されるものではありません。

例えば購入した唐揚げをトンビにさらわれてもお金は戻らないように、住宅が倒壊しても住宅ローンは残ることになります。

しかし、実際に被災するとまず生きていくための生活費や、生活を再建するためのお金、そして住めなくなった住宅の代わりに居住するための新たな住宅費用など、さまざまな理由でお金が必要になります。倒壊した家の住宅ローンと新しい住宅の費用で二重ローンとなってしまうことも考えられます。

経済的にも大変つらい状況に追い込まれかねない地震災害。しかし、東日本大震災を機に、通称「被災ローン減免制度」と呼ばれる減免制度が登場しました。

この記事ではその減免制度を中心に、地震で倒壊した後の住宅ローンに関する情報を紹介します。

まずは被災した際に検討できる選択肢、次に前述した被災ローン減免制度について、そして最後に地震災害へのおすすめの備え方について紹介していきます。

被災したらどんな選択肢がある?

各種支援策

・災害復興住宅融資
低金利かつ全期間固定金利で、最大35年までの融資を受けることができます。ただ「融資」ではあるので、住宅ローンと二重ローンになる可能性もあります。

・被災者生活再建支援制度
被災者生活再建支援法が適用されている地域であれば、一世帯につき最大で300万円が支給されます。

・災害救助法にて定められている応急修理制度
住居を修理して住み続けることが必要ですが、58万4,000円を修理費用として利用することができます。ただし住み続けることが条件になるため、仮設住宅に入居することはできなくなります。

・独自の救済措置を用意する自治体もあり
地元の自治体についてぜひ確認してみてください。

なお、支援策については、内閣府のホームページ「被災者支援に関する各種制度の概要」にも記載されています。

経済的に困窮した場合の4つの選択肢

支援策があるとはいえ、やはりそれだけで全額返済するのは難しい場合もあると思われます。どうしても経済的に厳しい状況に追い込まれてしまったときには、以下の4つの選択肢が考えられます。

  • 自己破産
  • 減免制度「自然災害債務整理ガイドライン」の利用
  • 返済継続
  • 滞納継続(おすすめしません…)

・自己破産
債務整理の「法的整理」にあたります。持っている財産を全て清算処分(現金化)して借金を返済し、残りの借金を免除してもらう手続きです。

手続きを行っても一定の財産・現金は、今後の生活をしていくために残してもらえます。ただし官報で公告される上、いわゆるブラックリストに載ることになり、クレジットカードが使えなくなる、新たなローンが組めなくなるといった弊害も出ます。

「債務者が支払い不能にあるとき」という条件で適用される、最終手段に近い対応です。

・減免制度「自然災害債務整理ガイドライン」の利用
債務整理の「私的整理」にあたります。東日本大震災を機に登場した、通称「被災ローン減免制度」と呼ばれる制度です。

同じ債務整理でも自己破産と比べて様々なメリットがあります。次の項目でその概要を紹介します。

・返済継続
減免制度「自然災害債務整理ガイドライン」を利用したとしても、財産を処分することで預貯金や学資保険などを手元に残すことはできなくなります。

そのため、例えば教育費を支払っている間は返済を続けるという選択肢もあります。

借り入れている銀行に相談することで、一定期間の返済猶予や月々の返済額の減額など、リスケジュール、いわゆるリスケに応じてくれることもあります。

ただし、リスケは総返済額が減るわけではなく、むしろ完済までの期間が延びることで利息分の金額が増えることになりますので、総返済額などよく検討することが大切です。

・滞納継続(おすすめしません…)
返済せず放置、というこの選択肢ですが、行動パターンとして挙げましたが決しておすすめはできません。

返済の催促が続く中放置してしまうと、選択肢がどんどん無くなり、最後にはほぼ強制的に競売にかけられることになります。より良い選択肢を選択できるうちに、誰かに相談するなど行動を起こすことをおすすめします。

減免制度について

減免制度「自然災害債務整理ガイドライン」について、もう少し詳しく紹介しますね。

2011年8月に、東日本大震災の被災者を対象として「個人版私的整理ガイドライン」が登場しました。要件に当てはまれば、被災ローンが減免されるというものです。

そして2016年4月から、東日本大震災以外の自然災害にも適用される制度が登場しています。それが「自然災害債務整理ガイドライン」、通称「被災ローン減免制度」です。

自然災害の影響で住宅ローンなどが支払い不能という人を対象とし、要件を満たせば、生活再建に必要な現金を手元に残して、返済しきれないローンが減額・免除されるという内容になります。

特徴

制度の特徴は以下のとおりです。

  • 自由財産として現金500万円、家財保険金が最大250万円を手元に残すことができる
  • 自己破産と違い、ブラックリストに載らない
  • 原則、保証人に対して支払い請求がない
  • 弁護士の費用、申し立ての手数料は無料

まず、自由財産として手元に残せる金額が大きいというのが最も大きな特徴と言えるでしょう。自己破産の99万円と比べて格段に多く手元に残すことができます。

さらに家財保険金が別勘定になっているところもミソで、保険として上手く備えることができればこの恩恵も受けることができます。

また、こちらは自己破産でも同じですが、支援金・義援金も差し押さえ禁止の財産となっているので手元に残ることになります。

ブラックリストに載らないというのも大きなメリットです。

ブラックリストに載らなければクレジットカードも使用でき、銀行で新たなローンを組むことも引き続き可能ということになります。

また具体的な手続きとして、弁護士と債務者とで調停案を策定し、簡易裁判所に「特定調停」という手続きを申し立てることになります。これらに必要な費用について、この制度の適用で弁護士の費用、申し立ての手数料も無料になります。

これら多くの特徴から、生活再建のスピードを速めることのできる制度と言えるでしょう。

対象としても住宅ローンだけでなく、リフォームローン・自動車ローン、さらにクレジット債務や事業性ローン(個人事業主が対象)といったローンも含まれています。

必ずしも債権者の同意が得られるとは限りませんが、自己破産の前に検討すべき制度です。

適用されるために

まず前提として、税金や住宅ローンなど債務返済の延滞等があれば減免制度の対象外とされてしまいます。さらに収入や債務の返済比率など、一定の要件に当てはまるかどうかが確認され、最終的には銀行が減免制度の適用を判断することになります。

実は東日本大震災では、減免制度の適用件数が想定ほど増えなかったという現実がありました。

東日本大震災の時点では、銀行員の認知度が低かったり、運営委員会への問い合わせ段階で要件が厳しく解釈され、弁護士紹介にも進ませてもらえなかったといった事例も多かったようです。

現在では認知度を上げるための周知が行われたり、銀行の意向でもない運営委員会による門前払いのような行為は疑問視・批判・指摘されています。

また、各個人の認知度も低く、債務整理ができたはずの人まで銀行でのリスケを進めてしまった可能性も高いと考えられています。当初はいったんリスケで合意してしまうと減免制度を利用できませんでした。

現在はリスケの後から遡って減免制度を利用することもできます。

ただし、リスケでは返済総額を減らすことはできず、むしろ利息分の金額が増えてしまうため、かえって負担が増える可能性も高い手段です。一度リスケしてしまうと遡って制度を利用しようというモチベーションが下がってしまう可能性もあります。

さらに注意すべきは、いったん無理してでも完済してしまったり新たなローンを組んでしまうと、減免制度を利用できなくなってしまうことです。

震災直後、銀行に言われるままに義援金などを住宅ローンの返済に充ててしまわずに、まずは無料相談会などで専門家に相談すべきということを覚えておきましょう。

心が弱っていると「もう問題を抱えておきたくない、払ってしまおう」という気持ちになるかもしれませんが、その前にいったん相談してみてください!

災害前の備え

災害が起こった後の対応について紹介してきましたが、災害前の備えについても紹介しますね。
ポイントは以下のとおりです。

  • 地震保険は補償に上限があるため、保険の上乗せという手段も
  • 減免制度でより手元に残すため、家財保険についても考える
  • 保険の更新を忘れないよう、地震とセットの火災保険にも注意する
  • そもそも地震に強い住宅を意識する
  • 更新されていく制度や仕組みについて、常に学ぶ姿勢が大切

地震保険は補償に上限がある

地震の備えと言えば、まず思いつくのは地震保険ではないでしょうか。ただし地震保険は「地震による損失をすべて補償してくれる」というものではありません。

地震保険はどちらかというと営利目的ではなく、国が体制を整えている公的なものと言えるものです。それゆえにどこで契約しても一定の制約がついてくることになります。規模の大きい損害になればなるほど、すべて際限なく補償するというのは難しいためです。

具体的な制約として、まず地震保険は基本的には火災保険とセットで契約することになります。さらに、補償額は火災保険の30~50パーセント、つまり最高でも半分という設定になります。そして火災保険は、地震による火災は適用対象外です。

そのうえ地震保険自体にも上限があり、建物は5,000万円、家財は1,000万円が上限となっています。

具体的に考えてみましょう。火災保険の補償額が建物2,000万円、家財200万円だった場合、地震発生時にもらえる補償額は、必ず建物600~1,000万円、家財60~100万円ということになります。

さらに必ずしも設定した全額が保証されるわけではありません。全額が保証されるのは建物・家財の状況が全損と判断された場合のみで、それ以外は損害の度合いで補償額の割合が変わってきてしまいます。

こうして見てみると地震保険は、損害のカバーというよりむしろ、生活再建の資金として解釈した方がしっくりくるかもしれませんね。

保険の上乗せという手段も

そこで考えられる手段が保険の上乗せです。

すでに地震保険とセットで火災保険に加入していれば、さらに地震保険だけ上乗せで加入できるという商品があります。地震補償保険Resta、日本少額短期保険協会の少額短期保険など、他の保険と併用可能な保険です。

家計に余裕があれば、加入することでもしもの時の補償を上乗せすることができます。

また住宅ローンでも、金利を上乗せすれば、全壊の認定で残高の50%相当が免除されるといった商品も出てきているようです。

ただしこちらは、地震保険と違い判定に時間がかかります。また、免除であり現金支給ではないことから生活再建資金等にまわすことはできません。

災害時に比較的すぐに現金支給が受けられるという点では、地震保険の方が使い勝手が良いという人もいるでしょう。バランスを考えて利用することが大切です。

保険料について

地震保険について注意したいのが、月々の保険料です。最近はいろいろな地域で地震が発生している影響で、保険料も値上がりしてきているようなので、家計の負担を考えて検討したいところです。

とはいえ、災害時にはとても重要で心強い補償になります。減免制度を利用したときにも助けになるかもしれませんので、火災保険とのセット保険料を抑えておいて地震保険を他で上乗せするなど、できるなら備えておいた方が良いでしょう。

参考までに、一年間の保険料の目安も紹介します。保険金額1,000万円あたり、非耐火で11,000円~36,000円/年、耐火で6,000円~22,500円となっています。

地震保険の保険料は保険会社による差異はありません。先ほど記載した通り国がかかわっているため、都道府県・保険金額・構造による差異だけになっています。

減免制度でより手元に残すため、家財保険についても考える

先ほど紹介した減免制度で、家財保険の保険金が別勘定ということについても紹介しました。この別勘定というところがミソで、自由財産として残せる最大金額が現金500万円プラス家財保険料250万円となっています。

たとえ破算した場合でも、法律で生活必需品は差し押さえられないため、このように家財保険は別勘定になっているようです。

250万円というのは大きな差になります。地震保険を検討する時はぜひ、家財保険について考えながら選択することがおすすめです。

保険の更新を忘れない

火災保険に入っていれば、地震保険は1~5年ごとに自動継続される契約になります。しかし火災保険は、特約を付けなければ自動継続されることはありません。

もしうっかりして火災保険の契約が切れれば、自動的に地震保険の契約も切れることになります。

過去の地震でも「被害にあって確認してみたら契約が切れていた」という事例もあったため、更新を忘れないようくれぐれも注意しましょう。

そもそも地震に強い住宅を意識する

ここで「そもそも論」になってしまいますが、地震で倒壊しなければ経済的な負担も少なくなると考えられますね。

この地震大国である日本では当たり前かもしれませんが、地震に強い住宅を意識する、というのはやはり大切な考え方です。

常に学ぶ姿勢が大切

紹介した制度・仕組みは、必要があればこれからも更新されていきます。この記事にたどり着いて読んでくださっている人であれば心配ないかもしれませんが、更新されていく制度や仕組みについて、常に学ぶ姿勢が大切です。

「知っている」というだけで、災害時には大きな違いになります。最新情報を知り、そしていざという時には遠慮せず、しかるべき支援をしっかりと受けましょう!

まとめ

最後に、この記事のポイントをまとめました。

  • 原則としては免除・減額されないが、条件によっては減免制度が適用される
  • 各種支援策
    • 被災者生活再建支援制度
    • 低金利融資「災害復興住宅融資」
    • 災害救助法の応急修理制度
    • 自治体によっては独自の救済措置あり
  • 経済的に困窮した場合、減免制度の利用がおすすめ(減免制度:「自然災害債務整理ガイドライン」、通称「被災ローン減免制度」)
  • いざという時に制度を利用できるよう、税金や債務の滞納にも注意!
  • 地震保険は家財保険も考慮することで、減免制度でお金が手元に残る
  • 保険の更新は忘れないよう注意

紹介してきたような制度・仕組みですが、さらに更新されることもあると思います。最新の制度・仕組みを知ること、そしていざという時は遠慮せず、しかるべき支援をしっかりと受けることも大切です!

震災直後、心が弱っていると冷静な判断が難しくなってくるかもしれません。まずは無料相談会などで専門家に相談してみてください!