自分でしっかり検討して選んだ住宅ローンですが、もしかすると、内容を見直すことでもっとお得になるかもしれません。
「もっとお得にできるならモチロンそうしたいけど、いつ見直せばいいの?」
「見直しポイントはどんなものがある?」
「まわりで借り換えした話をよく聞くけど、やっておかないと後悔する?」
この記事ではそういった疑問を解決できるような情報を紹介します。
見直すタイミング
早い方が良い
見直しについては、メリットをより多く得るためにも、また審査が通りやすいうちに検討するためにも、早い方が良いと言えます。
残金や残年数があればあるほど、「金利の安さ」「利便性」「使える特典」といったメリットの恩恵を、より多く受けられるということですからね。
審査に通りやすいという観点からも、「担保となる住宅の価値」や「健康状態」「年齢」といった条件が有利なうちに行動した方が吉です。
さらに狙っている商品が提供され続ける保証もありません。
もちろん年齢からの焦りや、期間限定のキャンペーンにつられて、よく検討せず借り換えしてしまうのは避けた方が良いです。しかし「早い方が良い」ということは言えるので、しっかり検討した結果であれば、気後れせず行動に移しましょう!
年齢について
前の項目でも書きましたが、審査でポイントになるもののひとつが年齢です。支払い能力・信頼性を見るためにも必ず確認されます。よく噂されるものとして、借り換えの「50代の壁」という言葉もあるくらいです。
住宅ローンの年齢制限の大きな指標として、団体信用生命保険の保障を受けられるのが80歳までであることが挙げられます。そのため、住宅ローン自体に「80歳までに完済する」前提があります。これは新規借り入れでも、借り換えでも同じです。
その基準のもとに一般的な年齢上限として、借り入れ時は65~69歳、完済時は75~80歳が多く設定されています。
さらに「定年」という区切りを考えると、その前後で収入に大きな違いが出ることも多いですね。定年までに完済する予定であれば当然信頼度は高くなります。「50代の壁」という言葉も、そういった理由から使われているのかもしれません。
とはいえ、もちろん「50代だからどこへ行ってもNG」というわけではありません。そのほかの審査要件も合わせて総合的に判断されることになります。
ですが、年齢が若いと支払い能力が高いと判断され、審査の総合判定に対してプラスに働く可能性も高くなるでしょう。
きっかけになるタイミング
早い方が良いといっても、一定期間ごとに見直しなんて面倒なことしていられない!という方も多いと思います。効率よく、ちょうど良いタイミングで見直しできれば嬉しいですよね。
そのタイミングとしては「自分の状況が変化する時」が、見直しをするよい機会と言えるでしょう。
具体的には以下のようなタイミングです。
- 転職して勤続年数がゼロになる前
- 年収が下がる前
- 「当初固定期間引き下げ型」の住宅ローンの優遇期間が終わる前
- 金銭的にゆとりが出て、繰上げ返済しやすい銀行に借り換えしたい時
- リフォームを検討していて、リフォーム資金も住宅ローンと一本化して借り入れたい時
転職して勤続年数がゼロになる・年収が下がるといった状態になると、借り換えしようとした場合は審査に通りにくくなります。そうなる前に現在の住宅ローンを見直し、借り換えるのであれば状況が変わらないうちに借り換えした方が良いでしょう。
また「当初固定期間引き下げ型」であれば、所定の期間を過ぎるまで放っておくと、自動で金利タイプ・金利が切り替わってしまいます。
何もしなければ変動金利に切り替わることが多いです。そうなれば固定金利タイプと違って市場の金利水準に左右されるため、金利が上がってしまうリスクにさらされることになります。
望まない金利タイプの変更を避けるためにも、所定の期間が過ぎる前の見直しが必要です。
メリットがあっても待った方が良い場合ってある?
もし見直しをして、借り換えメリットが十分にあると分かった場合でも、借り換えを待った方が良い場合はあるのでしょうか。
例えば現在の住宅ローンを借り入れてからあまり時間がたっていない場合や、すでに過去に借り換えをした場合、借り換えNGになってしまうのでしょうか。
実は借り換え回数や頻度に制限はなく、審査さえ通れば借り換えることができます。ただし、現在の住宅ローンの支払い状況なども審査で確認されることになりますが、きっちり返済していれば問題ありません。
住宅ローン借り換えの回数や頻度に関しては、以下の記事でも紹介しています。気になる方は参考にしてみてください。
見直すポイント
見直しの時にポイントになる要素はどのようなものがあるでしょうか。
具体的には以下がポイントになります。
- 金利差、残額、残りの返済期間
- 金利タイプ
- 借り換え候補商品の諸費用
- その他特典など
分かりやすいのは金利ですが、それだけで判断するのは危険です。前述したように、残返済額や残年数が少ないとメリットが減ってしまいますし、借り換えるのであれば諸費用も含めた総支払額で計算しないと、きちんとメリットが出るのか分かりません。
また、金利タイプについても「自分に合っている」住宅ローンを考えるうえで、とても大切な要素です。借り換え先を検討するのであれば、最初にこの金利タイプを決めてからでないと、正確に比較することができません。
そして最近は、様々な特典や各手続きの利便性が充実しています。銀行によって力を入れているものが違うため、探せばより自分に合うものや、意外なメリットを見つけられるかもしれません。
上記各ポイントの見極めについては、以下でも紹介しています。
見直した後の行動は?
見直ししても特に改善点が無い、または金利水準が低くなったなどの借り換えメリットが無い、といった場合であれば、わざわざ借り換えなどする必要もありません。
ですが見直しして、もし借り換えによってメリットの得られる商品があった場合、もちろん借り換えするという選択肢があります。
そしてもうひとつ「現在の借り入れ中銀行に相談する」という選択肢もあります。
実は銀行も金利引き下げなどの交渉に応じてくれる場合があるのです。借り換えで顧客がほかの銀行に流れるよりも、譲歩してこのまま借り続けてもらった方が良いという心理でしょう。
さらに「世の中の金利水準と違いがある」という理由や「借り換えを考えていて、すでにこのような見積もりをもらっている」といった資料などともに交渉すれば、より有利に進められる可能性も高くなります。
借り換えでなければ、諸費用も発生しません。「金利は安くしたい、でも今の銀行に行きやすいなど条件が気に入っている」といった場合なら、今の銀行に交渉した方が良い結果になるかもしれません。
交渉したことでペナルティが発生するわけでもないので、やるだけやってみる価値はあります!