連帯債務で住宅ローンを組んだときの確定申告書の書き方

連帯債務であればそれぞれに控除を受けることができる

住宅ローン控除を受ける際には、どんな職業の人であっても、年度末に確定申告書を提出しなくてはいけません。

申告書の書き方には細かな違いがありますが、給与所得者であっても、自営業者やアルバイトであってもほぼ変わりません。

住宅ローンの連帯債務というのは、一つのローンについて夫婦や親子など二人の人間が共同で返済義務を負う契約のことです。

この場合、毎月の支払いはそれぞれの債務者が協力しながら続けていくことになります。

ところで、住宅ローン控除を受ける際には、申請者がローンの債務者であることが条件になっています。

つまり、二人の人間が債務者となる連帯債務の契約では、両名ともに申請をすることができるのです。

ただし、これは両者に所得がある場合に限られます。

どちらか一方の人しか所得がないケースでは、所得のある人についてしかこの制度は適用されません。

また、二人分の控除を受けるためには、それぞれに確定申告をする必要があります。

連帯債務でローンの契約をした場合、税金から差し引かれる金額は、住宅ローンの年末残高の1%のうち借入の割合に応じた額になります。

例えば、4,000万円のローンを夫婦二人が連帯債務者となって契約をし、返済割合を半々とした場合について考えてみましょう。

このとき、年末残高が3,900万円であったとすると、その1%は39万円となります。

夫婦二人が50%ずつ支払いをしているので、住宅ローンの控除額は夫婦ともに19.5万円です。

確定申告をする際には、それぞれの金額に基づいて、二人が申告書を提出することになります。

なお、登記簿上の持分割合と債務の負担割合が異なっていると、控除を受けられる額が少なくなってしまうことがあるので、気をつけてください。

確定申告書はどのように書けばよいか

確定申告の用紙には、様式Aと様式Bの二種類があります。

様式Aというのは給与所得者向けの申告用紙、様式Bは主に自営業者などに向けたものです。

二つの様式に大きな違いはありませんが、収入の内訳や税金に関する項目に細かな相違があります。

また、様式A・様式Bともに第一表と第二表という二つの書類に記入をしなくてはいけません。

第一表と第二表には、重複する項目も多いのですが、第一表には主に所得税に関する情報を、第二表には住民税の計算に関わる情報を書くことになります。

ではまず、第一表に書き方について見ていくことにしましょう。

確定申告書の第一表には、住所氏名や生年月日、連絡先、税金の受け取り方法などを記入する欄があります。

また、所得額や控除に関しては、1.収入金額等、2.所得金額、3.所得から差し引かれる金額、4.税金の計算、5.その他、という5つの欄が用意されています。

収入と所得がどう違うかは、初めて申告をする人には分かりにくいですが、収入金額等の欄には源泉徴収票の「支払い金額」を、所得金額の欄には「給与所得控除後の金額」を書けばよいと覚えておいてください。

次に、社会保険料や扶養控除、医療控除などは、所得から差し引かれる金額の欄に記入します。

肝心の住宅ローンについでですが、これは税金の計算の欄に書くことになります。

この欄には、課税所得額と所得税の金額、および各種控除や源泉徴収された税金について記入してください。

すでに書いたように、住宅ローンの控除額は、それぞれの負担割合に応じた金額となります。

また、その他の欄には配偶者の所得額を記入する項目があるので、夫婦共働きの人はこの部分にも記入してください。

第二表についても、概ねこれと似たような書き方になっています。

計算明細書はどのように書けばよいか

住宅ローン控除の申請をする際には、控除額の計算明細書も提出しなくてはいけません。

この計算明細書には7つの記入欄があります。

主なものは、

  1. 新築または購入した家屋等に係る事項
  2. 増改築等をした部分に係る事項
  3. 特定取得に係る事項
  4. 家屋や土地等の取得対価の額
  5. 居住用部分の家屋または土地等に係る住宅借入金等の年末残高
  6. 特定の増改築などに係る事項
  7. (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額

です。

1の新築または購入した家屋等に係る事項には、売買契約書や登記簿謄本などから、居住開始日、住宅の取得対価、床面積などの情報を転記します。

3の特定取得に係る事項では、消費税が8%以上かかる特定取得であったかどうかを選びます。

また、新規取得の場合であれば、3と7は書く必要がありません。

連帯債務の住宅ローンの場合、ポイントになってくるのはそれ以外の部分です。

4の家屋や土地等の取得対価の額には、自宅の持分割合と、それに応じて自分が支払うべき取得対価を書きます。

また、住宅ローンの残高については、5の住宅借入金等の年末残高の欄に記入します。

このとき、残っている借入金の全額と、そのうちの自分の負担となる分について、それぞれ書かなくてはいけません。

住宅ローンの控除額についても、実際に計算をした上で7の部分に書き込んでください。

このとき、登記簿上の持分割合に基づく自分の取得対価のほうが少なければ、それを元にして計算する必要があります。

なお、控除額の計算方法は用紙の裏面にプリントされています。

確定申告書と計算明細書の書き方は以上です。

連帯債務の場合であれば、通常よりも控除額が増えるケースが多いので、この方法についても検討してみてはどうでしょうか。