住宅ローンというとすぐに金利を比べてしまう
住宅ローンは、自動車ローンや教育ローンなどと同じように金利を上乗せして返済していく借金の一種です。
なので金利が高ければ、最終的な支払額も増えると考えることは間違いではありません。
その意味で、住宅ローンを比べるときに金利が高いのか低いのか気になるのもうなずけます。
でも、せっかくローンのことを勉強しようと思うのなら、もう少し細かな点まで見比べてみましょう。
固定金利と変動金利、又は固定型と変動型とも言われます。
住宅ローンは、節約する対象として好都合なことが多いのです。
もちろん自動車やその他のローンでも意味はありますが、一般的に個人が1つの名目で金額的にも返済期間としても影響が出るのが住宅ローンではないでしょうか。
それだけに自分にとって都合のよい返済方法があるはずです。
少し話がそれましたが、金利と言ってもその何十年にも渡る返済期間で、ずっと同じ利率の固定金利がよいのか、そのときどきの状況に合わせて変動する変動金利がよいのか、この先の景気なども考慮して自分に合った方法を見つけるべきなのです。
注意しておきたいのは、固定金利を選んだつもりなのに、結果的には変動金利だったという場合があります。
期間に制限が設けてあるなど、細かなところまで注意して選びたいものです。
一般的に固定金利を選ぶと、貸し手である金融機関がリスクを負うと言われ、変動金利では借り手が逆にリスクを負うと言われています。
これ自体に大きな意味は持ちませんが、契約をする時点では各社の金利を比べることができますが5年後、10年後の景気はプロですら正確に言い当てるには容易ではありません。
その読めない景気をどう判断するのか、固定金利と変動金利の悩みは尽きません。
金利以外にチェックしたいこと
一般的に住宅ローンを組む場合、ほとんどの金融機関では保証料を別途設定しています。
簡単に言えば、借り手の返済が滞ったときのリスクを第三者に肩代わりしてもらうための保険です。
例えば35年の住宅ローンを組む場合、当然ですが借り手も払い終わるときに35歳年を取っていることになります。
20歳でも55歳というように、その月日は決して短い期間ではありません。
それだけにいろいろなことが、この返済期間中には起きることが考えられるので、貸し手側からすると保証料や住宅に抵当権を設定するのです。
さらに、給与の支払い口座をその金融機関に設定するなど、借り手の資金管理を把握しようとしている場合もあります。
毎月、きちんと会社から給料が入金されていれば、貸し手としても安心できるからです。
少し駆け足で説明してきましたが、自分が借りている住宅ローンがどんな条件で今の金利になっているのかよく把握しておくことです。
例えば住宅ローンと並行して自動車ローンも組んでいるような場合に、その金利が住宅ローン返済中であることが値引きの条件に含まれているという場合もありえます。
貸し手の立場になれば、滞りなく返済してくれる借り手を探しているので、そのような金利優遇は当然にして起こるのです。
ローンを見直すとき、1つのローンだけしかなければ問題は簡単ですが、さまざまなローンを複合している場合には借り換えを検討する前に今のローン全体がどんな関係になっているのかも見直してみるとよいでしょう。
まとめることで金利的に優遇されることもありますし、この先に別のローンが必要になったときにも実績がよい方向に働きます。
住宅ローンは資産運用の第一歩
入り口は住宅ローンですが、ローンの組み替えをはじめとした選択は自己資産の運用でもあります。
資産の運用と聞くと、預貯金などの今の対価を考えがちですが、未来的な意味での資産も考えておくべきなのです。
住宅ローンが金利だけでは判断できないことや、固定金利や変動金利のどちらが自分にとって合っているのか考えることもおすすめしました。
これらも全て、未来的な意味での資産運用の始まりでもあるのです。
特に住宅ローンは長期になることが想定されますので、誰もが当然のように借り入れできるわけではなく、返済能力や健康状態などを総合的に見て長いローンが締結されています。
この先の資産運用面で見ても住宅ローンは大きな柱になるだけに、自分がどの程度返済能力があって、この先にどれくらいの一時金が見込めるかなど知っておくことも重要です。
少し金利面では分が悪くても、他の融資面で都合がよければ、場合によって現状維持が得なこともありますし、住宅以外は全て現金支払いで、できるだけ金利を低く抑えたいというのであれば各社のプラスも見比べるところは限られてきます。
大きなローンは、一括では購入できないようなものを信用と引き換えに金利をプラスすることで可能にしてくれます。
ある意味、信用がなければ住宅ローンを組むこともできず、仮に組めたとしても信用面が低ければ金利はどうしても上がってしまうものです。
社会的な信用をどうやって築いていくのか、それは住宅ローンを組むとき、また組み替えるときに感じることかも知れません。
住宅ローンをきっかけとして、この先の資産運用をどう考えるべきなのか、ご自身のライフプランと一緒に検討するのもよいでしょう。